内海のティーブレイク

内容は多岐にわたります。

渕上舞 "THE CIRCUS" 〜コンセプト作りがまさしく曲芸師!?〜

はじめに

こんにちは。もしくはこんばんは。 内海です。

渕上舞さんアーティストデビュー3周年記念ツアー完遂おめでとうございます! 参加された方々もお疲れ様でした。 ツイートなどで細やかな発信がなかなかできなかった為、まずはこのことを伝えたかったです。

本題

さて、2月5日に福岡にて凱旋&千秋楽となるライブが行われたことで、渕上舞アーティストデビュー3周年ライブツアー"THE CIRCUS"は無事終幕した。

私は神奈川公演のみの現地参加であったが、大阪公演と福岡公演のことも参加した方々から話を聞き、今筆を執っている。これを書き上げた時に、私にとっての"THE CIRCUS"も本当の意味で終わりを迎えることになるだろう。


今回のライブツアーは久々に渕上舞さんのライブを現地で見ることができたこと。加えて、オンラインのメッセージ&イラストPDF本の企画に携わらせていただいたこともあり、私にとってかなり思い出深いものとなった。

それと同時に、このライブツアーでは考えさせられることが多かったのも事実だ。 ファンの方々の様子を見ていると皆さんも、たくさん楽しまれた方、反対に悔しい思いをした方、様々おられたように見えた。悩まれた人も多かっただろう。

そしてこれはファンだけに留まらず、渕上さんにも一部共通する部分があったのではないかと思う。 何と言ってもこのご時世である。この時期にライブツアーを行うというのは、色々と制限されることも多く、一言で「楽しい」では済まなかったはずだ。 準備・活動を進める中で「迷い」があったのではないだろうか。

現に、ライブ前ではインスタグラムで「ぜひ遊びに来てください!」としながらも「しかし皆様の健康・命を守る選択が最優先です」というような投稿をしていた記憶がある。 また、話を聞くところによると、大阪公演でのMCでは当日現地に来られなかった人、来ることを選ばなかった人のことにも言及してくれていたようだ。

そしてこれが、そうこの「迷い」こそが今回のツアーの大きなテーマであると私は考えている。


"THE CIRCUS"では、アンコールまではMCが一切無く、その代わりにブロック毎に「語り」が流れる形式であった。その語りでは主人公が、選択をして迷いの壁にぶち当たり、最後には自分なりの答えを見つける、というストーリー性が込められていた。

そしてこの主人公が最終的に出した結論というのが、渕神様がMCで仰られた"ありがたいお言葉"と繋がっているというのも面白いポイント。 無意識に物事に答えを求めようとし過ぎていた渕上さんに、お母様が「世の中には答えの無いことの方が多い」というアドバイスをしたというもの。それを思い出し感化された渕上さんが、我々にそれを伝えてくださった。

この主人公については渕上さんが「この主人公は"THE CIRCUS"という世界の中での主人公に過ぎないのか、もしくは渕上舞そのものなのか、それは皆様のご想像にお任せします」というように話されていた。

私個人の見解としては、この主人公は渕上舞から生まれ創られた主人公なのではないかと思っている。 中間の存在と言ったところだろうか。「語り」の内容・フレーズからは明らかに渕上舞さんを彷彿とさせるものがある。しかし本人そのものとは何処か違う。

これまでの渕上さんがいて今の渕上さんがあるわけだが、今の渕上さんの考えを抽出したような感覚がある。というのが根拠である。


ここまでの考えをもう少し簡単に表現したいところだ。 要するに、この時期にツアーを行うにあたって渕上さんの中には「迷い」があった。

しかしその迷いというのを敢えてテーマとして持って来ることで、"THE CIRCUS"というライブのコンセプトに取り込んでしまい、世界観を完全に作り上げた。

それこそまさに、渕上さんが今見つけた、あるいは作った「自分なりの答え」なのであろう。

そしてそれはアーティスト活動をしている方と同等とまでは言わないが、同じく制限や葛藤の中で「迷い」がある我々受け手にも響く内容となった。

セットリストに関して各公演あのようになったのは、各地毎のシークレット的な楽しみは残しつつも、全てに参加できない人たちをある程度考慮して、一貫性を持たせることで、ある意味なるべく平等に楽しんでもらいたいという意思があるようにも感じた。

無論、このツアー開催がいつ決まったのか、コンセプトや形式をいつどのように決定したのかは私には分かりかねる為、憶測の部分は生じてきてしまうが、私個人としてはそのように捉え、受け取った次第である。

おわりに

普通に音楽を楽しめよ、と言われるような話を綴ったわけだが「語り」という新たな手法を取られた以上、こちらも深く考えずにはいられなかった(笑)

とにかく皆さん楽しまれた方も多いようで良かったです。 悔しい思いをした方もその選択を自ら認めてあげるのが良きかと思います。 私も多少惜しい気持ちの面もありますが、次への投資だと思ってバネにしていきたいと思っています。そういうメッセージだったわけですから。 また、今回のこの記事の内容は各所事実に基づき書いていますが、所詮は筆者の想像に過ぎないという点は改めて言っておきます。 これで"THE CIRCUS"が終わったかと思うと、あっという間で物悲しくもありますが、終わりは始まりでもあると考えています。 ほら、耳をすませば新曲や次のライブの音色が聞こえてきそうな気がします。 ここまで読んでいただきありがとうございました。

それではまた。 内海